MIMOZA note

八丈島に住んでます。手芸と旅行と子育てと。働き方。暮らし方。アトピーや身体のこと。

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【断捨離日記⑦】夏目漱石の『こころ』

数週間、捨てるか迷っていたものを捨てました。


夏目漱石の『こころ』




高校2年生の授業で使うために買ったものです。
高校生ならほぼ通る道、ですよね。



私の通ってた(自称)進学校では、小説は重視されてなくて、ほぼ「自分で読んで、問題解くセンスも勝手につけてね」というスタンス。



だから、『こころ』は夏休みの課題で「読んで感想提出してね」で終わり。マンモス校だったから、内容はどうでもよくて、きっと提出したら○、みたいな評価方法だったんだろう。


当然私も、宿題は形だけこなすものだったから、全然読んでもいない(笑)

どうやって宿題やったんかな?


Wikipediaとかで要約読んで、当たり障りないこと書いたんだと思う。




だから、本当にちゃんと読んだのは、実は高校教師になってからなのでした。





いざ教員になってしまうと、どっぷりハマった(笑)


本当に一節一節が巧妙で、新聞連載ってこういう風に書くのね。そりゃ毎回楽しめるわ、とか考えたり。


この文が解釈のヒントになるじゃん!っていう文に線を引いていたのだけど、1ページにすら数ヵ所あるのね。



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線って引きすぎるとどれが大切かわからないよね(笑)でも、引かざるを得ないんだもの…!






授業する立場だから、っていう責任感からもすごく一生懸命読んだ。


一文一文、漏れのないほどに。






それくらい何度も読み込んだし、今後長くなるであろう教員生活で、きっと何度も読むんだろうな…という感慨もあって、文庫本といえど大切にしていた。












が、教員辞めたっていうね。



1回きりだったわ(笑)









別に必ず『こころ』をやらなきゃいけないわけじゃないし、高校生が面白いと思うかはまた話が別かもしれないんだけど、


仮に何らかの形で教員に戻ったとしても、『こころ』は読みたいなと思う。



それで、みんなで解釈したい。
「ああじゃない?」「えーちがうんじゃない~!」とか言い合いたい(笑)



けど、解釈までいくには、それなりに読み込んでてほしいしなぁ。どの節も削れないくらい、そこかしこに要素が散りばめられてると思うんだけど…








あ、話戻すと


そんだけ思い入れのあった本を捨てました。



教員だったら、取り扱う度に読んで、ライン引きまくって、前回はこんなこと考えたな…とか思いながら読んで、新たな気付きがあって…っていうのをイメージしてたんですが、





たぶんもう戻らないだろう。


教科書で『こころ』を扱う学校には。








それに、前に引いてたライン見て思ったけど、いかに自分がくだらないところに線引いてたか。



いかにくだらないテスト問題を作ってたか。





そういうのが見えてしまって、


万が一また『こころ』で授業するにしても、新しいの買って一から線を引き直そうって思いました。








新米教師だったから自信なくて、教科書ガイドとか見てテスト問題作ってたのね。




改めて思うけど、『それ聞いて何がしたいの!?』って思う問いばかりだわ。。






あと、明治期特有の漢字の読みとかもどぉっっっっでもいいよね。ふりがなふってあるわ、そんなん。





これからもしやるとしたら、


最初にビデオとかマンガであらすじは頭に入れてもらって、あとの授業は全部グループでの話し合い、にするかな。



その話し合いが進むような【問い】は考えなきゃいけないけど、解釈の部分に触れる問いにしておきたい。




難しすぎず、けど単純すぎず。
現実から離れすぎず身近で。
意見は少しわれるような。




そういう問いだけ投げかけて、オープンエンド(答えがでない)でもいいと思う。



むしろ小説は安易に答えも出さない方がいいんじゃないかな。





授業作りしてる時、ネットで『先生は同性愛者』という解釈で読んでるブログを見つけて読んでたんだけど、それはそれですごく面白かった!根拠も挙げててめちゃくちゃ明快!




そういう解釈をする子や人がいていいと思う(でもそれを許すと、選択問題が作りにくくなる)。





自分が楽しめたり共感できる小説って絶対あるし、それがみんな同じなわけない。


私は『こころ』をすごく楽しめたけど、それは大人になったからっていうのもあるだろう。




そういえば、普段まったく授業聞かないで、休み時間もずっとスマホ見てる男の子が、『こころ』の授業の時だけはすごい聞いた。5分前に教室に着くと、毎回必ず『こころ』を一人で読んでてちょっとびっくり。



そういうこともあるんだなぁ(『こころ』が終わった途端、また睡眠授業に戻ったけどw)。






とにかく。



もう私に必要なくなった物なので、処分いたしました。


また会う日まで。