mimoza note

八丈島に住む刺繍作家Mimoza SHOJIのブログ。

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■移転?建て替え?八丈島の図書館はどうなるのか

先日、八丈島の『よりよい図書館を考える会』の総会に参加してきました。


所属している布絵本の会の母体(といえばいいのかな?)みたいな位置付け。



私は八丈島に越してきてまだ1年で、島の施設の建て替えとか移転とか、そういった経緯を知らなかったので、今回初めてそういう話を聞けました。



利用者の少ない八丈島の図書館

1年前、島に来て最初に思ったのが「この島の人って本読まないのかな」ってこと。


私は引っ越して真っ先に図書館に行って、すぐ利用者カードを作ってもらったんですが、何回訪れても利用者が少ないんです。

都内にいた頃は、図書館に行くと必ず、勉強してる学生か1日中いるんじゃないかってくらい暇そうな老人がいて、場所によっては席取り合戦みたいなところもありました。

そういうのが全くない。


「あ、あの人また来てる」っていう人がそもそもいない感じ。
(毎日新聞読みに来てるおじさんは一人認識してますが)



受験勉強してる学生も全然見ないです。
テスト前とか図書館に毎日通って、本を読むわけじゃなく過ごしてましたけどそういう人がいないんですよね。


まぁ、町に1つしかない図書館なんで、家からわざわざ行くって感じではないのかもしれません。
マックとかもないから、みんな大人しく家帰るのかなぁ??


ご年配の方にしても、「畑仕事とかしてる人多いから、暇じゃないのかも。それはそれで良いことだなぁ」って最初は思ってたんですが、いやそれにしても図書館利用されなさすぎ。
普通、「あの人毎日来てるけどやることないのかな」って心配になっちゃうくらいの人が数人はいるものですが(笑)





静かで本が借りやすい。けれど…


八丈島の図書館は、規模が小さいといえど静かで居心地が良く、最新の本も借りやすいのです(競争率が低いから)。



ただ、裏を返すとそれって

  • 利用者が少ない
  • 魅力ある図書館として機能しきれていない

という意味でもあるのかなと。


図書館大好き、人があんまりいない方が落ち着いて本読める♪っていう私にとっては、利用者が少ないのラッキーですが、町として見るとそれって悲しい事かもしれません。



図書館ってその地域の住民の教養レベルも示してる気がする。
別に八丈島はレベル低い、とは思いませんが、本に興味がある人が少ないっていうのは本好きとしてはちょっと寂しい感じです。





図書館は移転?

そんな八丈島の図書館、移転の話が出ているようです。


最初に図書館移転の話が出たのは2009年。

八丈町役場の新庁舎建設にあたり、説明会の段階で「ここは将来図書館を建設するスペース」という配置プランがあったそう。現時点で役場の駐車場になっています。


その話が、条件が揃わずなんだかんだ流れてしまった。というのが実情のよう。

もちろん計画の段階と変わってしまうというのはよくある話ですが、せっかく町役場が立派な建物になり、素敵なホールや子育て支援センターまで付いているのに、図書館が古いまま。というのは勿体無い話です。



歴史民俗資料館は移転が決定


耐震の関係で、歴史民俗資料館が移転、というのはもう決まっているそう。

www.hachijo.gr.jp


そこで、よりよい町立図書館づくりを進める会が、「図書館と資料館を併設してみてはどうだろう?」という案を出し、今回の図書館移転の話となったようです。


確かに、歴史民俗資料館を新たに建設するのであれば、前々から出ていた図書館建設も実行した方が良いですし、2つの施設がセットになっていることでのメリットは大いにありそうです。



今回の総会では、「図書館と歴史民俗資料館が併設したらどんな施設にできるだろうか」という話し合いが行われました。

  • 利用者が増える
  • 観光客と島民の交流の場にもなる
  • ワークショップやイベントができる部屋や、軽く軽食を取れるようカフェもほしい
  • 八丈島のことをより知ってもらえる魅力的な施設になる


などなど、話は尽きませんでしたが、とても有意義な会になりました。




八丈町立図書館の問題点

ここからは、私個人が町立図書館について思う問題点をいくつか挙げてました。
島外の図書館と比べて、少し残念に思うところがいくつかあります。


蔵書が少ない。マイナーな本がない。

島に来た当初、「島の図書館なんて大したことないだろ…」と見くびってたんですが、案外最新の本や人気の本を置いてくれていたりして、良い意味で期待を裏切られたところはあります。


しかし、逆にマイナーな本がないのです。

図書館の利点ってそこでもあると思うんです。
こんな本、絶対本屋さんに行っても置いてないよ〜ってくらいマイナーな本が、図書館を探したらあった!っていうのが、図書館の役割というか。


そういう意味では、あの本もないこの本もない…という印象があります。
蓄積が中途半端な感じ。




とにかく狭い

蔵書が少ないっていうのと関連して、この狭さじゃ蔵書を置ききれないだろ!ってくらい狭いので、そこもなんとかしてほしいですね。


土日は少し混雑するんです(珍しく)。
大人の座る机付きの席が全部で12席あるのですが、半分は埋まる感じ。

これが普通だと思うんですが…ってこれでもまだ利用者は少ないか。
でもまあ、いつもよりは混む。


で、静かに本を読んだり勉強したい人話をしたい人(子どもたち)の住み分けができない狭さなので、そこもどうにかしてほしいです。


一応、子どもの本のコーナーは別にあります。
ただ、子連れで来た人がどうしても共有スペースである一般書コーナーも通らねばならないし、結構声が響いてしまいます。小学生などもまだまだしゃべりたい年頃。


そもそも広さがないとしょうがないのかな、と思います。




子どものお話し会が少ない

以前住んでいた地域の図書館では、子どもたちへのお話し会が週に1回はありました。

地域のお話し会サークルの方を招いて行うことや、図書館の司書さんがやってくれることもあり、集まる子どもがたった一人でもやってくれてとてもありがたかったです。


八丈島の図書館でのお話し会は月に1度だけ。

私なんかちょっとでも寝坊すると逃してしまうので、全然行けないことも(笑)


ただ、八丈島の図書館は司書さんが1名(他は非常勤の方。常時2名)しかいないので、お話し会に司書さんが出向くのは難しいのかなぁと。

なかなか難しいですね。




イベント企画を持ちかけてみた!


図書館がもっと魅力的な場所になってほしいな、ということで、個人的にイベントを持ちかけてみました。

こんなイベントです▼

ぬいぐるみのお泊まり会

ddnavi.com

子どもたちから預かったぬいぐるみたちが、閉館後の図書館で本を読んだり、図書館員の仕事を体験したりしている様子を撮影し、翌日のぬいぐるみ返却時に子供たちに渡す、というイベント。

以前住んでいた地域でやっていて、その時は娘がまだ0歳だったので「ぬいぐるみを預けてもなんだかわからないだろうな」と参加しなかったのです。
だから一度やってみたい!と思っていました。


このイベントは本にもなっています▼


可愛らしくてとっても好きな本!


図書館の方のお仕事が増えてしまうので、写真撮ったりお知らせのポスターづくりなどもこちらでやるから!という形で提案してみました。



その後、現時点では個人の企画イベントの実施は難しい、との返答をいただきました。
なるほど。個人企画が逆にアダとなってしまった〜(笑)


その代わり、図書館主催でやってみることは検討したい、ともおっしゃっていたので、いつかやって下さるとうれしいなぁ。


個別に写真の手渡しまでしなくて良いので、図書館の廊下などにぬいぐるみたちの写真を貼るくらいでも良いと思う。(その方が、来た時の楽しみも増えるし♪)




私は、図書館のないところには住みたくないと思うほど図書館が大好きなので、八丈島の図書館がもっともっと素敵になることを願っています。