mimoza note

八丈島に住む刺繍作家Mimoza SHOJIのブログ。

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■母の人生は、母の人生。

 

以前書きましたが、私の母は統合失調症で長らく精神病棟に入院しています。

 

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あ、私が生まれてからずーっとってわけじゃないですよ。

 

調子の悪くなった時に数ヶ月〜数年、という感じ。
調子が悪いっていうのは、妄想とか幻聴がひどくなったりすること。訳のわからない不安感に押しつぶされそうになったり、起き上がれない、ここにいちゃいけないという感覚を抱いたりとか、そういう状態。

 


私が大学を卒業するまではそんなに入院はしていません(で何週間も寝込んでしまうことはありましたが。家で。)


ただ、私が社会人になってからは、何年も入院を続けています。

 

 

 

母は普通の人

 

「統合失調症」に「精神病棟」などと書くと、いかにも頭がおかしい人間なんじゃないか、というイメージがついてしまうと思いますが、母はいたってまともです。

常識的な判断もできるし、人としてのマナーもあるし、コミュニケーションも全然問題ない。

 

 

 

ただ、ひどく繊細です。

 

病気である自分が人からどう思われているか、必要以上に気にするし、人と会うことで受けるエネルギーもすごいからどっと疲れてしまう。
プラス、調子が悪い時にはマイナスの妄想や幻聴が聞こえ、さらに疲れて塞ぎ込んでしまう。


生きづらいだろうなと思います。

 

 

 

母の得意なこと

 

母は絵が上手いのです。

それもイラストのようなボールペンですらすらっと書くような絵がとてもキュートで特徴をつかんでいる。

 


これは私の保育園の卒園アルバムに母が描いた絵です。

 


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親が保育園生活を振り返って書くコーナーみたいなんですが、とても上手いでしょ!

下書きとかなしでこういうのササーっと描けるのです。

 

 

こういうの1日1枚でも描いてたらすごいと思うし、なんならインスタかなんかでアップしたら即フォロワー増えると思うんです(親バカならぬ、子バカかな?笑)

 

 

入院してる中でもなんとか生き甲斐を持って欲しいな〜と思って、母に「絵を描いてみたら?」と提案したことがあるんです。1年前くらい。

 

 

というか、試しにノート渡して1日1ページ描いてもらって、それを私に送ってもらう。→私がインスタアカウント作って、母の絵だけ毎日投稿する。っていうのを一時考えたんです。(ここまでは言ってないけど。母はインターネット=見ず知らずの人が見る怖いものって意識があるので)

 


でも母は、「絵を描いてるとこんなんじゃないのにな。もっと上手く描きたいのに全然ダメだなって気持ちになっちゃうの」と言いました。

 

 

私から見たらすごく良いのに、母が楽しくないんならやらせてもしょうがないなと思い、それ以上は強く勧めませんでした。

 


母には母の考えやペースがあるし、実の子どもだからといって、絶対やりなよ!!と強制することはできないんじゃないかな、と思ったのです。

 


そういう提案が良い方向に働くこともあるんでしょうけど、うーん…難しいですね。あとは時間が経つことで、母自身がやりたいと思う可能性もあるし、そういうタイミング的なものもあるかなと。


どちらにせよ、結局は本人の気持ちが一番に優先されるべきだよなぁと思っています。

 

 


ほんとは描いて欲しいけどね。

何か別のものだとしても、楽しいと思う些細なことをしていて欲しい。

 

 

 

 

最近電話してないなぁ。

母は携帯電話を持っていないので、ときたま私の携帯に公衆電話からかけてくれるのですが、私は常にマナーモードなので気付かないことが多いのです。

 


でも、こんな風に、子どもが巣立った後もやりとりするのって人間だけかなと思うんです。
もちろん群をつくって何世代かで過ごす動物もいますけど。

 


鳥も魚も虫も、親が子どもを心配しないし、子どもが親の心配もしない。

 

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それでいいのかな、と最近思えるようになりました。
(っていうか正直、親のことまで頭が回らないw)

 

 

 

私が親離れしだした証拠です。


「親のことをつい気にしてしまう」
「親に対してほんのり罪悪感がある(一緒に住んであげていないとか)」っていうのは、インナーマザーの呪縛にかかっている証拠で、健全に親離れ子離れできていれば、こうは思わないそう。

 

 

もちろん親と仲良くするなとか、両親への気遣いや慈しみをなくせってことじゃなく、ただ思い煩うことはないんだなぁと、最近は思うようになりました。

 

 

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