mimoza note

八丈島に住む刺繍作家Mimoza SHOJIのブログ。

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アトピーと親の関係。母の統合失調症とうつ。

 

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私のアトピーと親の関係を書く上で、まず母のことを説明しなければなりません。

母のプライバシーの意味で、書いても良いか書かないべきか迷いました。が、

この話抜きに私のアトピーは語れない・母はインターネットを見ない・これを知って離れていくような友人が母にも私にもいない、と思うので書きました。それよりも、こういうことで悩んでいる人が読んで、役立つ可能性が少しでもあるならオープンにすべきと思っています。

 

 

 

 

母の病気のこと

私の母は統合失調症でした。おまけにうつも併発しています。

母がいつから病気だったのか、よく知りません。原因が何か、憶測はできるけど確かではありません。

そもそも、娘の私には隠しているような風でもありました。ちゃんとした説明はされていないのです。ただ、ずっと母からは「私が病気だから…」というように悲しい感じで伝えられてきて、【何の病気なのか】は長らくちゃんと教えてもらっていなかった。ただ、子どもの勘のようなもので、ガンとか身体の病気じゃない。心の病気なんだということは薄っすらわかりました。

 

 

鬱、というのは統合失調症よりメジャーな病名だったこともあり、中学生くらいの時に母が鬱だというのを知ります。ただ、統合失調症だというのを知ったのは大学生になってからでした。

 

 

もしかしたら両親は私に話していたのかもしれません。幼い私に理解できなかったから、忘れてしまったのかもしれない。

 

でもそうだとしても、障害や精神的な病気があることを他人に言ってはいけない、というような空気は確かにありました。それを他の人に言ったら、子どもがいじめられるかもしれない、周りから変な目で見られるかもしれないと両親が考えた可能性もあります。そういう両親でしたから。

 

 

娘の私からきちんと聞けば良かったのかもしれません(それができたのが大学生になってからですが)。ただ、病気の話をするときは必ず暗い空気になってしまうことや、病気のことを思い出させちゃ悪いかな…今更聞いていいのかわからないし。。など色々な思いが重なって聞けませんでした。

 

 

聞けなかったからこそ、対策がたてられなかったように思います。対策というか心の準備というか。病気への理解を深めることができなかったというか。。

 

例えば、母が1日中寝込んでしまうことはよくあったのですが、病名を知らなかったとき「母はどうして急に元気じゃなくなってしまうんだろう…」「私何かしたっけな??」「私が何をしたら母は元気になってくれるんだろう…」ということを闇雲に考えていたからです。ただ不安感が募るのです。

 

 

今となっては、「あぁ鬱の症状なんだな。そっとしておいてあげよう。」と思えるし、それが自分のせいではないこともわかります。子どもにとって、親が悲しそうなのは本当に辛い。だからその理由をはっきり子どもに包み隠さず伝えた方が良い。これはうつ病の親へ伝えたいことです。

 

 

子どもはむしろ柔軟に対応できますし、理由を知ると安心できる。だいたい、今の時代に障害や心の病気を差別しようなんてナンセンス。私は親の病気を理由に離れていく友達はいらないし、そもそもそういう友達が周りにいない。これは世代の差みたいなのもあるかもしれません。私たちの世代より、親世代の方がやっぱり差別的な感覚はあったと思うから、父や母がタブー視する気持ちはわからなくもない。でも、もっと子どもを信頼して、オープンに言って欲しかったなと思う。私は親が病気でも全然いいのに。

 

 

 

この間、八丈島の図書館の子どもの本のコーナーに行ったらこの本があってね。

子どもそっちのけで読んじゃいました。

 

 

急にお母さんがなんかおかしくなって、子どもは理由がわからず戸惑う。

で、理由を聞かされない子どもがどうするかっていうと、自分を責めるんです。

「私のせいなのかな?」もしくは「もっと私が頑張れば喜んでもらえるかな?」

 

 

この本では、治療の間お手伝いさんみたいな人が来たり、お父さんも理解があって、みんなで温かく統合失調症のお母さんを支える空気があるんですが、子どもに病気の症状がきちんと伝えられています。私もそれが欲しかったなと思う。

 

 

親の精神状態が不安定でも構わない。浮き沈みは誰だってある。

問題は、不安定さの理由がわからないことなんじゃないかな。

この理由のわからない不安感が、子ども時代のアトピーの原因の一部じゃないかな、と思っています。

 

 

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